中国が日本に謝罪と賠償を何度も要求してくる理由
その理由は大きく分けて三つあります。
1.賠償金をせしめることによる経済的利益
2.共産党政権維持のための国内に向けたデモンストレーション
3.儒教的な世界観に基づく、中国が日本より上位でなければならないという思想
です。
中国が日本から得る経済的利益
このなかで、1.はとても分かりやすいですね。日本に文句を言うたびにお金がもらえて、それを国民に分配することでどんどん経済成長できるのですからこんなにいいことはありません。
もちろん中国にとってのことですが。
また日本は1979年から実に2年前の2018年まで中国に対するODAを実施していました。
中国は日本から得たODA をそのまま流用し、アフリカや東南アジアへの援助を行いました。
結局これらの地域への援助は日本のお金で行われたのですが、中国はそれを言わず、あたかも自分たちの援助であるかのように相手国に恩を着せ、相手国への影響力を強めていったわけです。
中国にとってはとてもおいしい話ですね。
国内向けのデモンストレーション
中国は多民族国家です。50以上もの民族を漢族が支配しています。
当然支配民族の漢族の、不満が高まります。同じ漢族の中でも大多数の一般人民と共産党の幹部の間には恐ろしいほどの格差があります。
当然一般人民の不満が共産党に向かいます。中国国内では、報道はされませんが、毎日のように100万人規模の反共産党政権デモが起きているといわれています。
これらの不満をそらすために、外国を非難し、国民の目を外に向けさせる、というのが、中国の常とう手段です。
その対象として最もふさわしいのが、一切文句を言ってこない日本だったというわけです。
中国が謝罪と賠償を求めてきたのはいつから?
中国が日本に2次大戦中の行為について日本に謝罪と賠償を求めてきたのは、実は1980年代からです。
80年から85年にかけて、日本のマスコミが捏造報道を繰り返し、それに共産党政府が乗っかる形で、南京大虐殺問題や、教科書問題、靖国神社参拝問題などが作り出され、中国人民の不満のはけ口とされてきました。
89年に天安門事件が起き、鄧小平が失脚すると、後を継いだ江沢民は世界中からの天安門事件への非難から自国民の目をそらすため、積極的に日本に謝罪と賠償を求めることを国策とするようになりました。
2002年から12年の胡錦涛の時代にはこの政策はだいぶ緩和されました。
しかし12年以降の習近平の時代になると、再び強化され、今日に至るというわけです。
いい加減、自分たちの失策を他国のせいにするのはやめていただきたいものです。