笹原シュン☆これ今、旬!!

日本で、世界で、今まさに旬のトピックスをお届けします。政治、経済、文化、世界情勢など、噛み砕いてわかりやすく解説していければと考えています。同時に、日本の在り方、進むべき道についても、示していければと思っております。

時事速報7 暴徒がシアトル占拠!アメリカの暴動がとまらない。中国のアンティファ支援工作成功か?香港情勢にも影響!?

アメリカの暴動が止まらない

 アメリカ、ミネソタ州ミネアポリスで発生した、白人警官による黒人男性殺害事件への抗議デモは、各州に飛び火し、とどまる気配がありません。

 

 そしてついに、6月8日、ワシントン州シアトルで、デモ隊が警察署を占拠し、その周辺区域を占領して、そこを「自治区」とすると宣言しました。

 

news.yahoo.co.jp

 

アメリカ国内に「独立国」誕生!?

 自治区のリーダーは、ラッパーのラズ・シモン氏だといわれています。この選挙には、以前紹介したアンティファが関与していることが、公言されています。アンティファに資金援助し、後ろで尾を引いているのは、もちろん中国です。

 

 自治区というのは、アメリカ合衆国、およびワシントン州の施政下から離れ、自分たちで統治を行うということです。アメリカ国内で独立国が誕生したイメージでしょうか。

 

 ほかの国でこれをやったら、「内乱」と呼ばれます。日本の刑法でも一応内乱罪はあり、首謀者は死刑となります。もちろん過去に実例はありませんが。

 

 日本人の感覚では、アメリカなんだから、即座に警察や軍が出動し、鎮圧するんじゃないかと思われると思いますが、予想に反し、警察や軍はいまのところ何もせず、自治区内は平穏を保っているようです。

 

 なんでこんな事態が生じているのでしょうか?

 

ワシントン州の州知事が暴動支持

 これにはアメリカ国内および、アメリカと中国との間の複雑な情勢が絡んでいます。

 

 ご存じのように、アメリカは50の州にわかれています。基本的にはこの50の州はそれぞれ独立国のようなもので、独自の憲法を持ち、法律も税制も様々で、さらには独自の軍隊を所有しています。警察は市ごとに独自の警察組織を持っています。

 

 何か問題が起きたときは、基本的には州政府が対応し、州政府の手に余るときや、いくつもの州にまたがる事件の時に、州の要請を受けてやっと連邦政府が乗り出すことになっています。

 

 シアトルの事件の際は、基本的には、シアトル市警察やワシントン州軍が解決に当たるわけです。

 

 しかし、シアトル市警察はすでに暴徒たちに敗北しています。警察署は占拠され、周りにバリケードが気づかれ、市警察はこのバリケードの撤去すらできない状態です。

 

 この場合、州軍が出動して、暴徒たちを鎮圧するのが手順なのですが・・・。なんと州軍の司令官であるワシントン州のジェイ・インズリー州知事が暴動を支持しているのです。

 

 もちろん立場上、堂々を「私は暴徒を支持する」とは言えませんが、なんやらかんやら理由をつけて、州軍への出動命令を出しません。

 

 この様子を見て、トランプ大統領がぶちきれました。ツイッターで、

 

 「これはシアトルを乗っ取った国内テロだ」とし、インズリー知事を非難して、

 

 「自分たちの町を取り戻せ。今すぐだ。やらないなら私がやる」

 

 「これはゲームじゃない。醜い無政府主義者をストップすべきだ。今、すぐにだ」

 

とぶち上げました。

 

 これに対してインズリー州知事は、

 

 「統治能力がゼロなのだから、ワシントン州には関わるべきじゃない」とツィートを返し、一歩も引きません。

 

www.sankei.com

 

アメリカ国民は軍による暴動鎮圧を支持

  もちろん連邦政府と州政府の意見が割れた場合、大統領が命令を発すれば、そちらが優先されます。

 

 アメリカ国内での世論調査でも、アメリカ国民の過半数が、行き過ぎた暴動の軍隊による鎮圧を望んでいます。

www.newsweekjapan.jp

 

 もちろんトランプ大統領がアメリカ陸軍に暴動の鎮圧を命ずれば、10分もたたずに鎮圧に成功するでしょう。なんといっても世界最強のアメリカ軍ですから。

 

 しかし、その後何日たっても、トランプ大統領は鎮圧命令を出しません。

 

 なぜなら、トランプ大統領が軍を用いて暴動を鎮圧すること、それこそが、中国の待ち望んでいることだからです。

 

身動きできないトランプ大統領

 中国は香港国家安全法を制定し、香港への軍事介入の機会を探っています。

 

 ここでトランプ大統領が連邦軍に銘じてシアトルを軍事制圧したらどうなるでしょう。

 

 中国はこのタイミングを逃さず、すかさず香港に人民解放軍を送り込み、これを軍事制圧するでしょう。

 

 全世界から非難を浴びると、「アメリカだって軍隊で自国民を殺してシアトルを制圧したじゃないか」と言って開き直るでしょう。

 

 シアトルは暴徒の鎮圧で、香港は自由の抑圧だから・・・なんて言ったとしても聞く耳を持たないでしょう。中国というのはそういう国です。

 

 ネット上では、自治区を封鎖して兵糧攻めにしろ、なんて意見もあるようですが、これも同じです。

 

 アメリカがシアトルを封鎖して兵糧攻めにすれば、中国はすかさず香港を海上封鎖し、兵糧攻めにするでしょう。

 

 これがわかっているから、トランプ大統領は、身動きが取れないのです。

 

中国の工作の成功

 中国は、このためにアンティファを支援し、資金援助して、暴動を起こさせたわけです。

 

 中国の工作は空振りに終わることが多いのですが、今回は珍しく、うまくいったといえるでしょう。

 

まずは香港の解放を

 この状況を打開するには、まず香港に対して軍事行動を起こし、ここを開放して中国の影響を完全に排除し、そのあとにシアトルに軍事介入すればよいのですが・・・。

 

 シアトルを長期間ほおって行くわけにもいきませんし、香港にすぐに軍事介入もなかなか大変だと思います。

 

 トランプ大統領の決断に期待したいと思います。