笹原シュン☆これ今、旬!!

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コロナ後の日韓関係5 民主化実現後、韓国の暴走が止まらない。

韓国世論の暴走

 前記事のように、民主化を達成した韓国では、世論の暴走を止めるものは何もなくなりました。

 

 法の支配を実現せず、民主化を達成してしまったため、主権者である国民の世論は、憲法を含む韓国国内のすべての法、および国際条約の、上位に立つことになってしまったからです。

 

ファンタジー歴史の捏造

 世論の暴走は各方面に及びましたが、まずは、韓国国内における歴史の捏造と、ファンタジーともいえる韓国の歴史の成立について見てみましょう。

 

 韓国では1974年から、歴史教育において朴正熙が作った国定教科書を使用していました。

 

 80年代後半から、この教科書を改訂すべきだという運動が始まり、90年代にはこれが大きなうねりを見せます。

 

 日本人の感覚では、教科書を改訂しろということは、朴正熙の作った捏造教科書を改訂し、真実を記述した教科書に変えろということかと考えるでしょう。しかしこれは全く反対です。

 

 韓国の国民は、「朴正熙の教科書は、真実のわれらの歴史を記述していない」と主張しましたが、これは朴正熙の教科書は捏造の仕方が甘い、我が国の歴史はもっと(真実からかけ離れた)偉大な歴史であるべきだ、ということです。

 

 彼らの言う「真実の歴史」というのは、朝鮮が偉大な君主によって4000年以上前に建国され、中国をも支配していたこと、その後は独立国として輝かしい文化を誇っていたこと、一度は日本に侵略されたが、国民の力によって日本を倒し、再び独立を勝ち得たこと、その後国民の不断の努力によって経済発展を果たし、一流の国家となったこと、などです。

 

 長きにわたる闘争の後、2007年、盧武鉉政権の下で、国定教科書は廃止されます。各教科書会社は独自に教科書を作り、学校側がそれを選択するというスタイルになったのですが、採用された教科書はほとんどが上記の「真実の歴史」基づく記述になっています。

 

 とくに、第2次世界大戦は韓国は連合国に所属し、日本と戦った、朝鮮戦争は朝鮮半島に残る日本の残党との戦いであり、この戦いに勝利して韓国は日本から完全なる自由を勝ち取った、というとんでもない記述があります。

 

 どこのパラレルワールドかと思うような歴史ですが、現在ではこの捏造された歴史を本気で信じている韓国人が大半です。

 

 70~80年代までは、真実の歴史を直接知っていた人が多かったので、捏造された教科書を見ても、「ああ、これはちょっと嘘が多いな。本当は全然違うんだけどな」という冷めた見方をしている国民が多かったのですが、90年代以降は本気で捏造された歴史を一般国民が信じ込み、さらに為政者の中にも、これを本気で信じている人々が表れてきたのが特徴です。

 

日本の政治家の韓国への謝罪と賠償が相次ぐ

 前記事のように、80年代までは日本のマスコミが記事を捏造し、それに基づいて韓国が日本を批判し、政府が謝罪と賠償をするという流れでした。

 

 90年代以降は、韓国世論の暴走を受けて、韓国国民が勝手に問題を見つけ出し、韓国マスコミが報道して、日本に波及し、日本政府が謝罪と賠償を行う流れになってきます。

 

 謝罪と賠償の頻度と金額も、80年代に比べてけた違いに大きくなります。あまりにも多いので、一覧表にしていきます。

 

 1990(平成2)年
5月24日 平成天皇 盧泰愚大統領の訪日に際して宮中晩餐会にて。昭和天皇の84年の発言を引用し、「我が国によってもたらされたこの不幸な時期に、貴国の人々が味わわれた苦しみを思い、私は痛惜の念を禁じえません。」
それに続いて5月25日 海部俊樹首相 「過去の一時期,朝鮮半島の方々が我が国の行為により耐え難い苦しみと悲しみを体験されたことについて謙虚に反省し、率直にお詫びの気持を申し述べたいと存じます。」
 
1992(平成4)年
1月16日 宮沢喜一首相 盧泰愚大統領二度目の訪日の晩餐会にて。韓国が日本の行いによって一時期、耐え難い苦しみを受けたことを謝罪。

その後1月17日韓国が二次大戦の被害者であるという主張を肯定。
また7月6日には、加藤紘一内閣官房長官が、従軍慰安婦に対する謝罪。
 
1993(平成5)年
8月4日「河野談話」
1.従軍慰安婦の募集に軍が関与し、
2.それが本人の意思に反して行われた
ということを政府の公式見解として認めてしまった。
 
 8月15日 細川護煕首相 戦没者追悼記念式典にて。
日本が侵略を行ったことを謝罪。これは首相としてはじめて、2次大戦におけるアジア諸国への侵略を認めた言葉とされている。
 
1994(平成6)年
7月24日 村山富市首相 2次大戦において日本がアジア諸国を侵略したことを謝罪。
 
 1995年6月9日には第二次世界大戦終戦50年衆議院で、2次大戦で日本がアジアを侵略したとの文言が議決(戦後50年衆院議決)。
7月、女性のためのアジア平和国民基金設立式典にて、従軍慰安婦に対しての謝罪。
 
1995(平成7)年
8月15日 村山富市首相 戦没者記念式典にて 「戦後50周年の終戦記念日にあたって」と題する声明、いわゆる「村山談話」。
 2次大戦において日本がアジアを侵略し、植民地支配を行ったという見解を確定さる。
 
1996(平成8)年
6月 橋本龍太郎首相 二次大戦の侵略謝罪。
 
1998(平成10)年
4月3日 橋本龍太郎首相〔アジア欧州会議での日韓首脳会談(ロンドン)〕

従軍慰安婦謝罪。
 
小渕恵三首相〔「21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」共同宣言〕

二次大戦+従軍慰安婦
 
2001(平成12)年
11月18日小泉純一郎首相〔訪韓〕 同上
 
2010(平成22)年
8月10日菅直人首相 同上

 

 まぁ、よくもこれだけ、謝罪を繰り返したものです。

 

 特に河野談話と村山談話は、韓国以外の第3国、特に欧米諸国の間に、日本が韓国を侵略し、韓国人女性を性奴隷として拉致したという印象を植え付けてしまったという、最悪の談話でした。

 

 もちろんこれらの謝罪の直後に、日本から賠償の申し出を行い、韓国に対して日本からの資金が流出しています。

 

 それぞれの謝罪と賠償の時に、条約を結び、これで問題は解決と宣言してはいるのですが、韓国においては国際条約よりも世論が優位となっているので、その後の韓国国内世論に押されて、結んだ条約は保護になってしまっています。

 

 また日本国内でも、まだマスコミの力が強く、日本国民が本気で、2次大戦で日本が韓国にひどいことをし、韓国人を慰安婦として連行したと信じてしまっていたので、日本政府としても対応のしようがなかったわけです。

 

 この状態がなんと20年以上も継続し、日本から韓国に大量の資金が流出していきました。

 

 またこの期間に韓国国民によって新しくでっち上げられた問題もあります。

 

 1992年に始まった日本海呼称問題、2011年に始まった慰安婦像設置問題及び日本大使館移転問題、同じく2011年に始まった旭日旗排斥問題などです。

 

 特に最後の旭日旗排斥問題などは、サッカーの試合がきっかけで巻き起こされ、騒動終息後にマスコミが騒ぎ出して、韓国世論が暴走し、大きな国際問題に発展しています。まさに韓国世論暴走の申し子ですね。

 

韓国大統領の悲惨な末路

 韓国世論の暴走は、自国の大統領に対しても容赦なく向けられました。民主制を実現した韓国は、主権を持つ国民の世論が何よりも優位となります。もちろんこの世論は大統領よりも優位なので、韓国歴代の大統領は片っ端から世論によって断罪されていきます。

 

 盧泰愚は大統領退任後、1995年に、政治資金隠匿の罪で逮捕・収監されます。1997年、最高裁判所は、盧泰愚に対し、政治資金隠匿および民主化弾圧の2つの罪で、懲役17年、追徴金2668ウォンの判決を下します。

 

 盧武鉉は、2004年、3月12日大統領弾劾決議案が可決され、任期途中で大統領の権限を停止させられてしまいます。一度は辞任しますが、その後の総選挙で勝利し、5月14日に大統領に復帰します。しかし任期末期に収賄疑惑が起こり、退任後の2008年11月、彼の側近や親族が相次いで逮捕されていきます。翌2009年には盧武鉉自身にも捜査がおよび、5月23日早朝、自宅裏山の崖から身を投げ、自らその生涯を閉じました。

 

 李明博は、大統領任期中の2012年、国会議員の兄とその側近が、斡旋収賄で逮捕されています。彼自身も、退任後の2018年、収賄容疑で逮捕され、10月5日、一審において懲役15年、罰金130億ウォンの判決が出ています。彼は控訴し、控訴審は現在進行中です。
 

 朴槿恵は、大統領在任中の2016年10月、友人の崔順実に、国家の機密情報を流していた疑惑が浮上しました。これは「崔順実ゲート事件」と呼ばれ、韓国国内で連日報道される大スキャンダルとなります。崔順実という人は有名な祈祷師です。ようするに、朴槿恵大統領は、占い師を頼り、国家の重要な意思決定を占いに任せていたというわけです。 

 2016年12月9日、国会において大統領弾劾決議が可決し、大統領権限が停止され、その後、憲法裁判所が弾劾妥当の判決を下したことにより、大統領を失職しました。
 失職後の2017年、3月31日、サムスングループからの収賄容疑で逮捕され、2018年4月6日、一審で懲役24年、罰金180億ウォンの判決が出されました。

 

 韓国で大統領をやるのも命がけですね。