マンデラエフェクトの謎
ネット上では、以前から「マンデラエフェクト(効果)」と呼ばれる現象が話題になっていました。これはウィキペディアによると、
マンデラ効果とは、事実と異なる記憶を不特定多数の人が共有している現象を指すインターネットスラング、およびその原因を超常現象や陰謀論として解釈する都市伝説の総称である。当時存命中だった南アフリカの指導者ネルソン・マンデラについて、1980年代に獄中死していたという記憶を持つ人が大勢現れたことに由来する造語で、それ以外の事例に対しても広く用いられている。
となっています。ネルソン・マンデラ氏が死んでいるという記憶を持つ方々と、生きているという記憶を持つ方々が、混在していることについて名付けられた現象です。
マンデラ氏以外にも、オーストラリアの位置が違うとか、作曲家の小林亜星氏がなくなっているはずなのに存命している(当時)などのうわさがネット上に飛び交っていました。
不思議な現象もあるものだなぁ、程度に思っていたのですが、この現象が実は大きな意味を持っていることに私自身が気付いたのは2021年5月12日のことです。
この日の夜、ツイッター上に、「アイアイってこんな姿だったっけ?」というツイートがありました。何の気なしにアイアイを検索してみると、そこには、私の記憶とは全く異なるアイアイの姿が飛び込んできたのです。
それがこの写真です。なんとなく邪悪さを感じる生命体ですね。
私の娘は動物が大好きで、しょっちゅう家の近くにあるミニ動物園に行っていたのですね。そこにはアイアイがいっぱいいる檻があって、そこで行くたびに必ずアイアイの実物をたくさん見ていました。
私の記憶では、もっと目がくりくりしたかわいいお猿さんだったので、おかしいなと思い、ネットで検索を続けました。しかし私の記憶通りのアイアイはネット上に存在しませんでした。
おかしいな、と思い、ツイッターでつぶやいた後、私はフォロワーさんの報告した事物を次々に検索していきました。
出るわ出るわ、私の記憶に全くないものが次々に検索にヒットしていきます。
像アザラシの顔が違う、ヒョウアザラシなんて言う肉食動物がいる、勉強の勉の字が力でなくてムだった、太田区が大田区になっている、小林亜星氏がご存命(当時)、日本がオーストラリアを空爆している・・・などなど。
ツイートのやり取りで分かったことは、この世界線は、元いた世界線に比べて、動植物の種類が多くカラフルになっている、漢字は難しくなっている、旧日本軍は強くなっている、そして芸術作品はしょぼくなっている、ということです。
一番びっくりしたのは、ボッティチェリ作『ヴィーナスの誕生』でしょうか。
私のいた世界線では、ヴィーナスは、パかっと開いた2枚貝の上に立っており、足元と背中に一枚ずつ貝殻がありました。しかしこの世界線では、一枚のホタテ貝の上に立っているだけです。
このほかにもレオナルドの『モナ・リザ』が本当に笑っていたり、人体図の手足が3本から2本になっていたり、ピカソの代表作の自画像が存在しなかったり、真珠の耳飾りの少女の真珠が白くなっていたり・・・どれもほんの少しの違いですが、元いた世界線の作品のほうがはるかに優れている感じがします。
試しにもといた世界線の作品を探してみたのですが、どうやら過去にさかのぼって、すべて改変されてしまっているようです。というより、それぞれの画家がそもそも私の記憶に残る作品をはじめから描いていないようです。私の持っていた絵葉書の写真もすべて変わっていました。
世界線アンケート実施
ツイッターでやり取りを繰り返す中で、私は、このマンデラエフェクトこそが、世界線移動の動かぬ証拠なのではないかと考えるようになりました。
もともと全く異なる並行世界にいた人たちが、世界線移動によって、一つの世界線に集まったがゆえに、過去に関する記憶がこれだけばらけているのだろうという考えです。
この考えを確かめるべく、私は、翌5月13日、ツイッター上で、フォロワー様を対象に、世界線に関するアンケートを実施しました。質問と選択肢は以下の通りです。
世界線チェックシート
1.アイアイは?
A.目の大きなサル B.悪魔の使い2.パンダのしっぽは?
A.白 B.黒3.心臓の位置は?
A.左 B.まん中4.東京23区の一つは?
A.大田区 B.太田区5.オーストラリアは?
A.パプアニューギニアのすぐ南 B.太平洋のど真ん中6.天草諸島は?
A.下島が大きい B.小さな群島 C.存在しない7.消費税導入時の首相は?
A.宮澤喜一 B.竹下登8.自民党幹事長は?
A.二階 B.二階堂9.ビーナスの誕生は?
A.二枚貝 B.ホタテ貝10.戦艦大和は?
A.鹿児島湾から出なかった B.沖縄特攻のみ C.レイテ沖海戦に参戦11.勉強の「勉」の右上は?
A.ム B.力12.爽快の「爽」は?
A,人 B.×13.「外」の右側は?
A,卜 B.左側が突き出る14.ボルボのエンブレムは?
A.右上に矢印 B.矢印はない15.小林亜星氏は?
A.死んでいる B.ご存命16.ヒトラーのちょびひげは?
A.整っている B.もじゃもじゃ17.イギリスは?
A.フランスのすぐ北 B.スペインの北 C,ユーロトンネルでヨーロッパと直結18.ドリカムの吉田美和は?
A.メンバーの一人と結婚 B.独身19.日本軍によるオーストラリア爆撃は?
A.あった B.なかった20.関東大震災は?
A.大正時代 B.二次大戦後21.上野動物園のモノレールは?
A.なかった B.最初からあった C.途中でできた22.東京タワーは?
A.赤 B.赤と白23.笹原俊のブログは?
A.はてなブログ B.note
実に23問に及ぶアンケートでしたが、273人の方々の回答をいただくことができました。ご協力ありがとうごさいます。
私がそもそもこのアンケートをやろうとしたのは、世界線の合流について調べてみたかったからです。
以前の私の考えでは、世界線は過去は変えることができず、未来に向かって分岐を繰り返していくというものでした。この場合、どんな世界線に行っても、すべての人の過去は変わらないことになります。
しかし、マンデラエフェクトを通じて、異なった過去の認識を持つ方々が、同じ世界に混在していることが明らかになりました。
つまり世界線は分岐するだけではなく、合流しているということです。この時の私のイメージは、3~4本の世界線が合流して一つになるイメージでした。
そのため、アンケートによって、今回一体何本の世界線が合流したのかを、確かめようとしたというわけです。
アンケートの集計作業に入ったのですが、すぐに私には集計作業は不可能であることが分かり、フォロワーの HYGGE Japan さんにお願いすることにしました。
HYGGE Japan さん、ご協力ありがとうございます。5月17日に集計が終わりました。それが次の図です。以下の3つの図は HYGGE Japan さんが作成したものです。
集計結果は、私の予想に反し、見事にばらけるものでした。23問の質問の中から、有意の関連性を見つけることはできず、特定のいくつかの世界線が合流した痕跡を見つけることはできませんでした。
HYGGE Japan さんとも相談し、とりあえず質問が多すぎて関連性が分からなかったのではないか、ということになり、5月17日、質問を5問に絞って、第2回アンケートを実施しました。それが以下のものです。
集計は HYGGE Japan さんによって、5月17日に終了しました。 その結果が以下の図です。
結果は、またもや見事にばらけました。5問の2択アンケートなので、想定できる回答は2×2×2×2×2=32通りあります。そのうち実に23通りの回答パターンが登場したわけです。
これで私が想定していた、3~4本の世界線が合流したという仮説は完全に否定されました。
もともとこの世界線にいた方は2.3%に過ぎず、実に97.7%の方が、ほかの世界線から来たようです。
つまり、何本かの世界線が合流したのではなく、それぞれの個人が、自らの意志で、いくつもある世界線から、この世界線に独自にシフトしてきたと考えるほうがよさそうです。
私のフォロワーさんに関するアンケートなので、もともと私のいた世界線から来た方々がたまたま一番多かったということのようです。
またシフトの時期についても、5月12日はたまたま私が気付いた日というだけのことであって、それ以前にも各人が思い思いの日付で五月雨式に転移していた、と考えたほうが良いと思います。
人体構造の変更
今回の世界線変異の最大のトピックは、人体の構造の変化でしょうか。
私が元いた世界線では、ろっ骨を束ねる胸骨が存在せず、格闘技などでは正面からの突きでしょっちゅうろっ骨が折れて、肺に突き刺さっていたのです。
また頭蓋骨で眼球の後ろは空洞の、単なる穴になっており、骸骨では目の部分が黒い空洞としてあらわされていました。
心臓は左胸の真ん中にあり、ろっ骨の隙間からナイフで心臓を刺されて死ぬなんて事件がしょっちゅう起こっていました。
この世界線では、胸の真ん中に胸骨が存在し、ろっ骨とともに強固なバスケット構造を作っています。眼球の後ろには骨が存在し脳をガードしています。心臓は胸の中央、胸骨の後ろにあり、心臓は胸骨によってガードされています。
以前は左胸に手を当てると心臓の鼓動を感じることができましたが、この世界線ではどこに手を当てても心臓の鼓動を感じることはできません。とても不思議な感覚です。
人体構造は総じて強化されたといえると思います。世界線転移によって、知らないうちに自分自身の骨格や、心臓の位置が変わっていたなんてびっくりですね。
上の図は歌川国芳作「がしゃどくろ」図です。骸骨がこの世界線に沿った形になっていますね。胸骨と眼窩の裏の骨の部分がとても特徴的です。
ちなみに、世界線移動前は、胸骨がなく、目の後ろが空洞の絵だったそうです。
「そうです」と書いたのは、伝聞だからです。というのも、この歌川国芳という浮世絵師自体が私の世界線には存在していなかったからです。いつの間にか江戸時代の浮世絵師が一人増えていてびっくりしました。
この歌川国芳は、江戸時代に東京スカイツリーとみられる建造物を描いた浮世絵師としても知られており、一部の人々の間では、未来からタイムリープした浮世絵師と言われているようです。
世界線転移によって、全員の人体構造が変わったかというと、そうでもないようです。ちなみにフォロワーさんからの意見によると、主婦の方で、2人の子供がいて、一人が心臓が中央にあり、もう一人が左側にあるという例もあるそうです。
この世界の中にも、バージョンアップされた人体を持つ方と、以前のバージョンの人体を持つ方が混在しているようです。
私自身のマンデラ
私が個人的に一番びっくりしたのは、私「笹原俊」自身が、マンデラエフェクトの対象となっていたことです。
第一回のアンケートの23問目が私に関する質問になっていますね。
私自身の認識では、私「笹原俊」は、3年ほど前から歴史書をkindle で出していましたが、ブログを書き始めたのは2020年5月21日からで、はてなブログを使っていました。
しかしフォロワーさんに聞いてみてまず驚いたのが、私の名前が「笹原駿」であったという記憶を持つ方が多いことでした。
またブログも、はてなブログだったという方と、note だったという方に分かれ、アイコンも、桜のアイコンと藍色の玉のアイコンに分かれました。
活動期間も、3年前からという方や、10年前から私がブログを書いていたという方もいました。
どうやら現在の私自身が、他の世界線の「笹原俊(駿)」と比べると、最も怠け者のようですね。
私がnote に書いていたという方に聞いてみると、現在は接続できなくなっており、私のブログははてなブログに統合されているようです。
さらには、私がそもそも存在していなかった世界線もあるようです。その方々から見ると、私は2021年の5月12日に突然ツイッターに表れて「違う世界に来た~」と騒いでいる変な人に見えているようです。
とっても不思議な感覚ですね。
今回はこんな感じで概要のみをご紹介しましたが、折を見て、マンデラエフェクトについて、地理編、動植物編、漢字編・・・などにわけて、ブログにて詳細なご報告をしたいと考えております。