ダイオキシンの脅威?
ダイオキシンと呼ばれる毒物があります。
これは古くは、ベトナム戦争のときに、米軍がゲリラが潜むベトナムのジャングルを一掃するために撒いた枯葉剤の中に含まれていた毒物であるとされます。
この毒物が、わが国において問題となったのは、1970年代前半のことです。
50~60年代にかけて、わが国は、高度経済成長を迎え、大量のごみが発生するようになりました。
当時はこれらのごみは、東京湾などの埋め立て地に投棄されており、市町村での焼却や各家庭で野焼きも行われていました。
この時ごみの埋め立てによってできた土地は「夢の島」と呼ばれ、現在はお台場と呼ばれる地域となっています。
70年代に入ると、この夢の島もそろそろごみの受け入れ能力の限界を迎えており、集配したごみを各市町村の焼却場で焼却しなければならなくなりました。
このとき、問題となったのが、償却に伴って発生するダイオキシンです。
ごみを800℃以下の熱で焼却すると、このダイオキシンが発生し、近隣の住民に影響を与えるとされたのです。
当時はごみは紙もプラスティックもビンも缶も全部一緒に収集していました。この状態だとダイオキシンが発生しやすいということで、燃えるごみと燃えないゴミを別々に収集し、燃えるゴミだけ燃やして、残りはリサイクルしようということになりました。
このごみの分別収集を最初にやったのは、静岡県の沼津市です。
これに広島市などが追随し、80年代に入ると、全国の自治体に、ごみの分別収集が広がっていきます。
とはいっても、当時は「もえるごみ」と「もえないごみ」の2つに分けるという、かなり大雑把な分別でした。
1991年には、再生資源利用促進法が制定されます。これは自動車、家電、パソコンなど、多数の製品について、製造業者に資源のリサイクルを義務付ける法律です。
この法律は2000年に大幅改正され、実に10業種69品目について詳細に、企業による資源の再利用が行われることとなりました。
この後、2001年には家電リサイクル法、2013年には食品リサイクル法、小型家電リサイクル法などの法律が次々と制定され、そのたびにごみの分別項目が増えていきました。
結局現在では、もえるごみ、プラスティックごみ、びんかん、破砕ごみ、段ボール、ペットボトル・・・など、平均で12~15品目、自治体によっては30品目もの詳細な分別が行われるようになっています。
これは世界的に見ても極めて異例で、大体の国がごみの分別を行わないか2~3品目の分別を行っているだけなのとくらべ、とても異質であるといえます。
所沢ダイオキシン事件
こうしてごみの分別項目がだんだん増えていく中、ひとびとは、そもそもなんで分別が必要だったのか忘れてしまっていました。
なんでこんなめんどくさいことしなきゃならないんだ、という意見があがってくるようになっていたわけです。
このような空気の中で、1999年に発生したのが、所沢ダイオキシン事件です。
埼玉県所沢市では、もともと市内北東部のくぬぎ山近辺に、産業廃棄物の処理業者が集中し、産廃銀座と呼ばれていました。
これらの業者は、800℃以下の熱でごみを焼却する小型の産廃焼却炉を所有し、そこで廃棄物を焼却していました。
これらの焼却においては、黒煙が上がり、不完全燃焼によるダイオキシンが発生しているとして、90年代前半から問題になっていたわけです。
そして1999年2月、テレビ朝日のニュースステーションの番組中に、キャスターの久米宏が、所沢産の野菜から高濃度のダイオキシンが検出されました、と報道し、大騒ぎになりました。
すぐさま何の野菜かの詮索が行われ、どうやら所沢産のほうれん草らしい、という噂が流布し、所沢産のほうれん草が、まったく売れなくなり、全国のスーパーの売り場から撤去されるという事件に発展したのです。
これはその後の調査で、所沢産の茶葉から微量のダイオキシンが検出されたが、健康には影響がない、ということが明らかとなりました。
しかしこの報道の影響はすさまじく、所沢の野菜農家は大打撃を受けることになります。
これはわが国初の本格的な、風評被害といわれています。
この事件のおかげで、ひとびとは、ごみ分別の目的を思い出し、自治体のごみ分別はさらなる広がりを見せて、分別項目もますます細分化していきました。
それと同時に、ごみ焼却炉の規制も始まり、ダイオキシンを発生するとされた、800℃以下の温度での焼却炉の設置が禁止されるようになります。
この後埼玉県所沢市は、いちはやく、3000℃の高温でごみを焼却する、新型のガスタービン型高温焼却炉を導入しました。
この運動は全国に広がり、各自治体は争うように、ガスタービン型高温焼却炉の導入に踏み切っていったのです。
ゴミ分別の矛盾
この記事をここまで読んできて、あれおかしいな?、と思った方は多いと思います。
自治体の対応が、完全に矛盾しているのがお判りでしょうか。
そもそも800℃以下の熱でプラスティックやペットボトルを燃やすと、有毒なダイオキシンが発生するからごみ分別をはじめたのですよね?
しかし、全国のごみ焼却炉が、3000℃の高温で焼却するガスタービン型焼却炉に代わってしまえば、そもそもダイオキシンは発生しませんよね?
それどころか、この温度であれば、ガラス瓶もスチール缶も、家電も金属製品もすべてきれいさっぱり灰になってしまいます。
だったら、すべてのごみをまとめて燃やしてしまえばいいわけで、そもそもごみの分別なんかやる必要ありませんよね?
というわけで、自治体がやっている、ごみの分別徹底と、高温焼却炉の導入は、完全に矛盾する政策であることがわかると思います。
それでは、実際のごみ分別は、どのように行われているのか見てみましょう。
リサイクルの実態
公式には、ごみの分別は、ペットボトルやプラスティックなどの資源をリサイクルするために行われています。
厚生労働省のサイトを見ると、わが国ではこれらの資源の95%をリサイクルすることに成功しているそうです。
では、リサイクルとは、実際には何をやっているのでしょうか。
同じく厚労省によると、リサイクルには、
1.マテリアルリサイクル
2.ケミカルリサイクル
3.サーマルリサイクル
の3つがあるそうです。

マテリアルリサイクルとは、回収したペットボトルやプラスティックを用いて、再び新たなペットボトルやプラスティックを作ることです。
われわれがリサイクルと聞いた時に思い浮かべるリサイクルは、まさにこれです。
しかしこのマテリアルリサイクルは、回収したごみ全体の21%に過ぎません。しかも新たにできたプラスティックの75%は、国外に輸出されてしまっています。
結局年に824万トン回収されるプラスティックが、再びプラスティックとなって国内で再利用されているのは、わずか46万トンに過ぎないということです。
回収したプラスティックを、化学処理して、別の化学物質に変えるのがケミカルリサイクルです。これもわれわれの感覚では、ぎりぎりちゃんとしたリサイクルですが、これは全体の4%程度です。
のこりの75%のうち、埋め立てが5%、単純焼却が8%、そして最も多くの割合を占める、じつに62%が、サーマルリサイクルとなります。
サーマルリサイクルとは、いったい何なのでしょうか?
やはり厚生労働省によると、サーマルリサイクルとは、熱回収と呼ばれ、回収した資源を熱源として利用することである、ということです。
熱源?プラスティックを燃やして発電でもやっているのでしょうか。しかしそのような施設は国内に一か所もありません。
ここで、Xに上がっているごみの高温焼却施設の職員の証言を見てみると、
どうやらプラスティックごみは、焼却炉の温度調整に使われているようです。
プラごみを焼却炉に入れると、よく燃えて、火力が上がるので、生ごみなどが燃えやすくなるそうです。
火力が下がってくると、プラごみを投下し、火力を上げているようです。
これでプラスティックが他のごみを燃やすための熱源として利用されているので、サーマルリサイクルだ、ということのようです。
う~ん、これは詐欺ですね。
結局、ペットボトルやプラスティックは、サーマルリサイクルの名のもとに、燃えるごみと一緒に、焼却炉で燃やされているだけです。
われわれに、多大な労力を強いてごみの分別をさせておきながら、分別したプラスティックの実に80%は、燃えるごみと混ぜられ、一緒に焼却されているというわけです。
では、危険物といわれる金属製品はどうなっているのでしょうか。
これはXで、包丁を捨てようとして、焼却場に問い合わせた人物の投稿が話題になりましたね。
欠けた包丁を捨てようとして、危険物の日にすべきか、何かで梱包すべきか迷っていた方が、焼却場に問い合わせると、答えはなんと
そのまま出すと作業員がケガするので、刃の部分を紙かなんかで包んでください。
そのまま燃えるゴミに出していただければ大丈夫です。
ということでした。
包丁がなんと燃えるゴミだったわけです。
これはつまり、生ごみだろうがペットボトルだろうが金属だろうが、全部一緒に混ぜて、3000℃の炎で灰にしているということです。
結局われわれが、苦労して分別したごみは、全部一緒に混ぜられて、高温焼却炉で燃やされているというわけですね。
いったい何のために分別しているのでしょうか・・・。
ごみ分別の利権
そもそもなぜ、日本中でダイオキシンが発生しない高温焼却炉を導入したにもかかわらず、ごみの分別を中止しなかったのでしょうか。
まずはすでに始めてしまったごみ分別が、利権になってしまっていることが問題です。
ペットボトル、プラスティック、ビンや缶、段ボールなどは、それぞれの種別ごとに回収業者が存在し、それが自民党に献金しています。また回収企業は厚生労働省の天下り先になっています。
というよりも、ごみ分別の実施が決まった時点で、官僚主導でこれらの回収企業が設立され、そのまま官僚の天下り先になった、といったほうがいいでしょうか。
また、当時から盛んになった、SDGsや、地球温暖化への対応のために、正確に言うと、これらをやってますよというアリバイ作りのために、ごみの回収業者が利用されたという経緯があります。
あとは、日本特有の、官僚の無謬性に関する神話が影響していると思われます。これは、官僚の政策は絶対に間違いを犯さない、というよくわからない思い込みです。
鳴り物入りでごみ分別システムを整備したはいいものの、同時に整備した高温焼却炉によって、分別システムの意味がなくなってしまいました。
しかし彼らは絶対に、分別システムが間違っていましたと言えないので、
諸外国ではリサイクルと認めていない、サーマルリサイクルという用語を編み出して、分別したごみを一緒にして償却しているにもかかわらず、リサイクルしているように見せかけ、自分たちの間違いをごまかした、というところでしょう。
また再生資源利用促進法で、製造業者にリサイクルの義務を課したまではよかったのですが、製造業者から見たら、いちいちリサイクル施設を作っていたらとても経営が成り立たないので、
業者から泣きつかれた、業者から献金を受けていた自民党の政治家が、官僚に働きかけ、ごみの日に分別して出せば、サーマルリサイクルとしてリサイクルにカウントするという妥協点を見出した、という事情もあるでしょう。
地下鉄サリン事件によるごみ箱撤去
1995年3月20日、地下鉄サリン事件が発生しました。
みなさんご存じの通り、これはオウム真理教による毒ガステロです。
この事件の真の原因、DSがこの事件を起こした意図については、ここでは深入りせず、別の記事にて詳細に述べたいと思います。
とりあえず、ここで注目すべきは、この事件の直後から、地下鉄や他の鉄道構内や街路に設置されていたゴミ箱が、すべて封鎖されたことです。
当局の発表によると、「サリンがごみ箱に投げ込まれるのを防ぐため」ということです。しかし、当のサリンは、地下鉄においてビニール袋に入れられた液体を、傘で突き刺すという方法で散布されており、オウムが地下鉄などのごみ箱に、サリンの袋を投げ入れた事実はありません。
現在、日本にはじめて観光に訪れた外国人が一番びっくりするのが、戸外にゴミ箱が一つもないこと、だそうです。
若い方は生まれた時からそうなので、そういうものだと思っているかもしれませんが、もともと日本は、街じゅうにゴミ箱が設置されていたのです。
大きな通りの道沿い、コンビニの店外、公園の敷地内、駅の構内などには、何メートルかおきに必ずごみ箱が設置され、街の美化に役立っていました。
しかし、地下鉄サリン事件が起きた直後、なぜかサリンが投げ込まれた事実もないのに、都内のごみ箱が一斉に撤去され、それがあっという間に全国に広がっていきました。
まずは鉄道の駅にあったゴミ箱が撤去され、続いて街なかにあったゴミ箱が次々に撤去され、1995年の年末までには日本全国の戸外のごみ箱が無くなってしまいました。
何でこんなことするんだろう、しかもなんでこんなに手際がいいんだろう、はじめからこれをやるためにあの事件を起こしたんだろうか、などと考えていたのを覚えています。
その答えは、翌96年早々に明らかになりました。
都議会で、東京23区内における事業系のごみの全面有料化が議決され、12月1日に23区内全域で実施されたのです。
この流れはあっという間に全国に広がり、次々に大都市の事業系ごみが有料化されていきました。
これ以降事業者は、コンビニなどでごみの集配シールを買い、それをゴミ袋に張らないと、集配してもらえないこととなったのです。
もしもこれが実行された時点で、街なかにゴミ箱がいっぱい存在していれば、事業者はそのごみ箱にごみを捨てて、有料のごみ集配を回避しようとしたでしょう。
それを防止し、自治体の税収を確保し、ごみ集配業者の利権を確保するために、事前に大事件を起こし、日本中のごみ箱を撤去したというわけです。
また、DSの目論見としては、街なかのごみ箱撤去によって、街にごみをポイ捨てする人が増加し、街をごみで埋め尽くすことができるだろう、と考えていたようです。
これによって、日本のきれいな街並みを汚染し、ひとびとを苦しめようという企画です。
しかしこの企画は、日本人の異常なきれい好き&几帳面さによって空振りに終わりました。
なんと日本人は、自分の出したごみをしっかり自分で持ち帰り、一切ごみのポイ捨てをしなかったのです。
手間がかかって大変ですが、一生懸命ごみを持ち帰ることにより、街の美観は引き続き維持されました。
結局街なかにごみがポイ捨てされ、美観を損なうことになったのは、30年後に、移民政策によって大量に国内に流入した中国人の手によって行われたのでした。
意味のないごみ分別を廃止しよう
というわけで、ごみ分別は、はじめはダイオキシンを出さないようにするという、善なる目的で始まったものですが、
高温焼却炉の導入で、まったく意味のないものになってしまっています。
いまや、国民に複雑な作業を強制し、国民を苦しめるだけになっている、ごみの分別は、一刻も早く、廃止されるべきでしょう。
いまだにごみの分別は、リサイクルのために必要なものなんだ、と信じている国民も多いので、
高温焼却炉ではダイオキシンは出ないこと、実際に分別されたすべてのごみを、一緒に燃やしていること、
さらには、リサイクルとは名ばかりで、ほとんどのごみはサーマルリサイクルの名のもとに、焼却場で一緒に燃やされていること、を知らせていく必要があります。
また、現在外国からの観光客の増加に伴い、街路におけるごみのポイ捨てが増加し、自治体の中には、ふたたび街路にごみ箱を設置するところが出てきました。

これを全国に広げ、80年代のように、街なかに数十メートルおきにごみ箱が設置されている日本に、戻していきたいと思います。
どんどん情報を拡散していきましょう。