笹原シュン☆これ今、旬!!

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時事速報14 東京女子医大病院で医療従事者のボーナス全額カット。命がけでコロナと戦う人たちを救え!

命がけでコロナと戦う医療従事者を救うには

→前回の続き

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東京女子医大病院

 というわけで、東京女子医大病院で働く医療従事者の方々は、医療ミスとその後の病院経営陣の経営判断の失敗を受けて、リストラおよび賃金カットを余儀なくされ、そこにコロナとさらなる経営ミスが重なって、ボーナス全額カットとなってしまったわけです。

 

政府補助金を確実に渡す

 彼らを救済するためにやるべきことをすぐにできる順にあげていきたいと思います。

 

 まずは、すでに政府から支給されている医療従事者への特別報奨金20万円を確実に手渡すことです。

 

 このお金はどこへ行ったの?ということですが、前回の記事で述べたように、医療従事者全員×20万円が、すでに政府から東京女子医大病院に支給されています。これを東京女子医大が保持したままになっているわけです。

 

 意図的にパクっているのか、借金返済に使ってしまって手元に残っていないのかはわかりませんが、これを個々の医療従事者に分配しなければなりません。

 

 まぁ、これは、監督官庁の厚生労働省が、一本通達を出せば済む話でしょう。東京女子医大単独に絞るのもなんですので、一定の規模のすべての病院を対象に局長名で「支援金を速やかに各医療従事者に分配するように」と通達を出すのです。

 

 病院の経営者は厚生労働省ににらまれたら一巻の終わりですので、何をおいても指示に従うことでしょう。

 

次回からの支援は個人の口座に振り込むべき

 とりあえずこれで速やかに20万を渡して、急場をしのいでいただくとして、今後コロナの第2波、第3派が必ず来るでしょうから、同じような補助金を何回も出すことになるでしょう。

 

 そのときは、今回のように各病院に一括して渡すのではなく、それぞれの医療従事者個人が申請し、個人の口座に直接振り込むスタイルに変えるべきです。

 

 国民全員に配布された10万円の定額給付金と同じスタイルですね。

 

 こうすることによって、病院が給付金を保持したまま各医療従事者に配布しないという事態を防ぐことができますし、配布時期も多少は早くなると思われます。

 

 何よりも各医療従事者が、支援金を本当にもらえるだろうかと心配することがなくなります。

 

 事務手続きは煩雑になりますが、実行すべきだと思います。

 

コロナ病棟の医療従事者への支援基金の設立を

 あとは、コロナ対策支援のための基金を設立し、一定金額をプールしておいて、コロナ病棟で勤務する医療従事者の方々に、一定期間ごとに支援金を出すのも有効でしょう。

 

 前期に支援金がすべての医療従事者に配布されるのに対して、こちらはコロナ病棟勤務の医療従事者のみを対象にします。

 

 この基金には国が予算として最初に支出した金額以外に、ネットを通じて一般の国民から寄付を募り、寄付金を医療従事者に分配するシステムを作っていきましょう。

 

 これで基金の運用益+寄付金分を支援金に回すことができるので、より効果的な支援ができると思われます。

 

 またこうすることで、国民の医療従事者の方々への感謝の思いを形にすることもできます。

 

病院への公的資金投入の準備を

 今回は以前から経営に問題があった東京女子医大が問題となりましたが、以前は健全な経営をしていた病院であっても、コロナで経営危機に陥るところは多いと思われます。

 

 日本医科大学、聖マリアンナ医科大学、北里大学なども、もともと経営が苦しく赤字を出していたところへ、今回のコロナでさらに赤字が広がると見込まれています。

 

 もっと小規模な病院であっても、コロナで収入が減ったところは多く、第2波、第3波の到来でさらに収入は低下するでしょう。

 

 コロナ患者を受け入れているところは、それ以外の患者が大幅に減り、受け入れていないところでも、病院の待合室でのコロナ感染を恐れて患者が足を運ばなくなるからです。

 

 かといってそのまま経営を破綻させ、病院をつぶしてしまっては、医療崩壊が生じ、コロナ対策ばかりか、それ以外の一般の病気の治療に際しても支障が出てしまいます。

 

 ここは日本政府も腹をくくって、かつてのバブル崩壊の時に金融機関を救済した手法、公的資金の注入による病院の救済を行うべきでしょう。

 

 幸いにして現時点において経営が破綻した大病院はまだないようです。しかし近い将来、必ず経営破綻する病院が現れるでしょう。

 

 その時速やかに病院を救済できるよう、今のうちから法整備を行っておくべきです。

 

公的資金投入時に経営監査を入れる

 かつての金融機関救済と同様に、破綻した病院が公的資金投入を申請したときに、経営監査を入れるべきです。ここで経営上のミスがなかったかを監査し、経営に問題があったときは、現経営陣を退陣させ、新たな経営陣の下で公的資金を投入し、病院を救済するべきでしょう。

 

 こうすれば、現在の東京女子医大のように、経営に問題のある病院は、経営陣を取り換え、新たな経営陣の下で再出発を果たすことができます。

 

 また病院が破綻したときの医療従事者の給与を守るため、破綻時の医療従事者の給与を代わりに払う機関を作っておくべきです。

 

 これは金融機関破綻時に預金者の預金を支払う、預金保険機構に相当する機関です。

 

 これだけの準備をしておけば、コロナの第2波、第3波が到来しても、病院の破綻を防ぎ、医療従事者を守ることができるでしょう。

 

 このようなことを書くと、「それは莫大な金がかかるだろ、財源はどうするんだ?」

と聞かれることが多々あります。

 

 財源はもちろん赤字国債の発行です。「日本はすでに1000兆円の国債を発行している、これ以上借金を増やしてどうするんだ?」って?

 

 日本は国債を3000兆円発行してもびくともしません。というかそもそも日本においては、国債は借金ですらありません。

 

 これについては話がとてもとても長くなりますので、ちょっと先になると思いますが、また章を改めて、解説させていただきたいと思います。