笹原シュン☆これ今、旬!!

日本で、世界で、今まさに旬のトピックスをお届けします。政治、経済、文化、世界情勢など、噛み砕いてわかりやすく解説していければと考えています。同時に、日本の在り方、進むべき道についても、示していければと思っております。

時事速報15 アメリカ、南沙諸島へ2つの空母打撃群を派遣! ついに中国と武力衝突か?

 

 アメリカが南沙諸島へ2個空母打撃群を派遣

 アメリカが18日、空母「ロナルド・レーガン」および「ニミッツ」を主力とする空母打撃群を南沙諸島に派遣しました。

 

香港(CNN) 米海軍の太平洋艦隊は18日までに、空母「ロナルド・レーガン」と同「ニミッツ」の2空母打撃群が17日、南シナ海で軍事演習を実施したとの声明を発表した。

この種の演習は今月、4日に続き2度目。米空母2隻が南シナ海で演習を同時に行ったのは2014年以降では初めてで、01年以来では2度目となった。

17日の演習については、「海洋戦闘への即応力と熟達を維持するための戦術的な防空訓練」が主眼とした。軍事力を展開しいかなる不測の事態への対応も保障する最高水準の即応力を狙う訓練であるとも付け加えた。

航空機120機以上を搭載する両空母打撃群には兵士ら1万2000人以上が乗艦。巡洋艦や駆逐艦も随伴している。

  

 

f:id:shunsasahara:20200722134811j:plain

アメリカ、2個空母打撃群を南沙諸島へ

 空母打撃群というのは、空母を主軸とする艦隊全体を指す言葉です。通常は航空母艦一隻に、5~10隻の戦艦・ミサイル巡洋艦・駆逐艦が護衛し、海中には潜水艦が2~3隻潜航して大艦隊を形成します。

 

 空母には数十機の戦闘機・戦闘攻撃機・早期警戒機・対潜哨戒機が搭載されており、空軍基地が丸ごと移動しているようなものです。

 

 乗組員の数は、一個空母打撃群あたり7000名を超えます。つまり空母打撃群ひとつで、中堅国の海軍力の合計を超える戦力となります。

 

 これが2個部隊あるわけですから、これだけで中国との全面戦争を遂行可能な戦力といっていいでしょう。

 

 アメリカはついに本気で、南沙諸島における中国の横暴を阻止するつもりであると考えてよいと思います。

 

www.cnn.co.jp

 

力による現状変更を試みる中国

 南沙諸島は中国沿岸からは1000km以上離れています。場所は下記の地図のとおりです。

 

f:id:shunsasahara:20200722134927j:plain

南沙諸島

 

 南沙諸島の北にある西沙諸島はそもそもベトナム領でした。中国が、ベトナム戦争が終わったばかりの1974年に、艦隊を派遣し、ベトナム軍と戦ってこれを撃破し(「西沙諸島の戦い」)、ここを占領してしまったのです。

 

 その後、武力によって奪い取った西沙諸島に、海軍基地および空軍基地を建造し、中国は南沙諸島に進撃していきました。

 

 まずは1988年、南沙諸島海域で中国軍とベトナム軍が衝突します。中国軍が勝利し、ベトナムが領有していた2つの岩礁と、その周辺の岩礁を中国が占領します。

 

 さらに1994年、中国は、フィリピンが領有していたミスチーフ礁を武力で奪い取り、さらに周辺の岩礁を占領します。

 

 中国は、占領した岩礁をつぎつぎに埋め立てて広大な島に造成し、そこに軍港や、空軍基地を建造しています。

 

 中国政府は否定していますが、その模様は、アメリカの軍事衛星によって撮影され、公表されています。

 

 

f:id:shunsasahara:20200722135013j:plain

南沙諸島に作られた中国空軍基地

 さんご礁が埋め立てられ、巨大な滑走路が作られているのが見えますね。左端には軍港もあります。誰がどこからどう見ても、巨大な海軍・空軍基地が建造されているのがわかると思います。

 

周辺国への中国の圧力

 以上のような中国の横暴に対し、フィリピン・ブルネイ・ベトナムなどの周辺諸国は、脅威を感じ、中国を強く非難しています。

 

 フィリピンは2014年、この事実をハーグにある国際仲裁裁判所に提訴しました。2016年に出た判決はもちろん、

 

「国際法上の法的根拠がなく、国際法に違反する」

 

というものです。これに対し中国政府は、

 

「このような判決は紙くずでしかない」

 

と宣言し、判決を完全に無視して占領を続けます。

 

 さらに中国はこの海域を自国領と宣言し、12海里の領海を宣言してこの範囲への他国船の進入を拒否します。

 

アメリカは中国と一戦交える覚悟を決めた

 アメリカは7月4日に南沙諸島で空母「ロナルドレーガン」を主軸とする空母打撃群による演習を行いました。

 

 その後、7月14日、南沙諸島で中国が不法占拠するスプラトリー岩礁付近で、ミサイル巡洋艦ラルフ・ジョンソンによる「航行の自由」作戦を決行します。

 

 これは中国が主張する領海内を、ミサイル巡洋艦が堂々と航行し、全世界に対し、その海域が公海であることを示すという作戦です。 

 

www.sankei.com

 

 またポンペオ国務長官(外務大臣)は、7月13日、南沙諸島における中国の主張はすべて違法であるとして、中国を非難する声明を発表しました。

 

mainichi.jp

 そして7月17日、空母「ニミッツ」を中心とする空母打撃群が合流し、再び同海域で2個空母打撃群による演習を行うことになったわけです。

 

アメリカの中国に対する武力行使が始まる

 このタイミングでこれほどの戦力を南沙諸島海域に集結させて、アメリカが何もやらずに帰っていくことはまずないでしょう。

 

 トランプ大統領は2個空母打撃群という巨大戦力を用いて、何らかの軍事行動を起こすはずです。

 

 中国の横暴にもはや我慢ができなくなったというのもあります。

 

 また大統領選挙を有利に進めるためという思惑もあるでしょう。アメリカには大統領選挙において「戦時の大統領は絶対負けない」というジンクスがあります。

 

 実際過去の大統領選挙において、アメリカが他国と戦争を行っている状態で、原色の大統領が負けたことは一度もないのです。

 

 アメリカがこの海域で武力行使を行うならば、まずは周辺の中国艦隊と一戦を交えるでしょう。その後、中国が不法に占拠して、建造している軍事基地を攻撃し、使用不能にすると思われます。

 

 この戦いはおそらくアメリカの圧勝に終わるでしょう。中国と全面戦争に陥ることはたぶんなく、局地戦で終わるはずです。

 

それでも中国共産党は権威を失墜し、何らかの政変、または内乱が発生するかもしれません。

日本はアメリカの武力行使に自衛隊を派遣せよ

 この戦いには、周辺各国が軍隊を派遣し、アメリカを中心とする東南アジア連合軍対中国軍の構図になるはずです。 

 

 このときわが国は、何をおいても自衛隊の艦船を派遣し、一緒に戦闘を行わなくてはなりません。

 

 もしもぐずぐずして自衛隊の派遣が遅れ、戦闘が終わってしまったら、あとから東南アジア諸国から「日本は何もしてくれなかった」という批判を浴びることになるでしょう。

 

 ことによると、中国陣営の一員であるとみなされることもあるかもしれません。

  

 この戦いの後に当然やってくるであろう、尖閣諸島をめぐる戦いにも大変不利な立場に立たされることになります。

 

 「憲法が~」とか、「自衛隊派遣特措法が~」などといっている暇はありません。

 

 とにかく護衛艦一隻でもかまわないので、自衛隊の艦船を派遣し、ともに中国と戦火を交えなければならないのです。

 

 安倍政権のすばやい決断に期待します。