神々の住まう世界
7次元に達した後は、ついに8次元、9次元の世界です。このあたりになると、必要ポイントがだんだん天文学的になってきます。
8次元 1000万ポイント
9次元 100億ポイント
なんだそりゃ、いったいどうやってそんだけのポイント稼ぐんだ、というわけですが、7次元までのポイントの稼ぎ方が多種多様だったのに対して、これより上に到達する手段はたった一つしかありません。それは、
「人類の歴史に残る偉業を達成すること」です。
このため、8次元・9次元の住人のほとんどは、歴史の教科書にその名を刻んでいます。
2500年以上前の人物になると、それぞれの国における神話で神々として名を残していることが多いです。
例えば3000年前に、艦隊司令官として地中海を統一した将軍は、海神として、名を残している、という具合です。
ここは、歴史上の偉人と神話の神々のみが入れる世界、まさに神々の住む世界であると、言うことができます。
様々な偉業
一口に偉業といっても、実に様々なスタイルがあります。
まずはいずれかの職業レベルが7必須です。ちなみに職業レベルを0から7に上げるためには、平均で100万年程度必要です。
このレベルになると、その職業に従事することによって、歴史に残る傑作を創ったり、歴史に残る業績を上げたりすることができるようになります。
まずはクリエイター系から説明しましょう。
総務省の統計によると、令和元年の新刊書籍は71903冊あるそうです。この中で、1年後もまだ売れている書籍はどのくらいあるでしょうか?
まぁ、多くて1割、7000冊ぐらいでしょうか。では、10年後でも売れているのは?
○○賞を取って話題になったとしても、3年後にはもう売れない、なんていう本がほとんどです。10年後にまだ売れているのは100冊前後ですか。
では100年後には?おそらく1冊あるかないかでしょう。
それでは1000年たっても読み継がれている本は?と考えてみましょう。
文学史を紐解くと、1000年以上前の書籍はほとんどありませんね。ヨーロッパの国々でも、12~14世紀ごろに書かれた本が、一国に一冊あるかないかです。
しかし我が国においては、平安時代の文学者たちのレベルが異常だったようで、20作品以上が残っており、古典の教科書に載っていますね。
ただ、このなかで一般の人が娯楽として読むために単行本を買う作品と言ったら、4~5冊でしょうか。
この4~5冊を書いた作者は、いったい何ポイント獲得しているのでしょうか。
『源氏物語』『平家物語』『枕草子』なんてタイトルは有名でも、内容を知らない、という方が多いと思います。
1000年以上前に書かれた文学作品で、内容が一番広く知られているのはおそらく、『竹取物語』でしょう。竹から生まれたかぐや姫が月に帰るお話です。童話にもなっているので、幼稚園児でも知っていますね。
これはおそらく8~9世紀ごろ、遅くとも10世紀には成立していました。作者も不明ですが、原文では奈良時代後期の有名な政治家の風刺などが入っており、おそらくその時代の宮廷貴族の誰かが書いたと考えられます。
かぐや姫のお話は現在の日本人はほぼ全員知っていて、江戸時代にはすでにほとんどの庶民が内容を知っていたと思われますので、1200年間の累計でだいたい10億人を感動させたと思われます。これは10億×0.01で、1000万ポイント入る計算になります。
なんて感じで、1000年以上語り継がれる歴史に残る名作を創ると、それ一発で8次元入りを果たすことができるわけです。
さらに竹取物語は、人類史上最初の散文小説、しかもSFです。散文小説というのは、詩ではなくて、文章でストーリーを表現するタイプの文学、ようするに、現在の小説そのものです。
現在広く行われている表現スタイルを最初に実行した「分野開拓者」には、それ以降同じスタイルで創られたすべての作品のポイントの1000分の1程度が加算されていきます。
彼は、この散文小説分野開拓ポイントで、大体2000万ポイント、合計で3000万ポイントを獲得し、これが死の瞬間にさかのぼって加算され、一作で8次元入りを決めた、ということになります。
特に分野開拓者加算ポイントは大きいです。油絵の技法を確立させたり、平均律音階を作ったり、五七五の17文字で自然の美しさを表現するスタイルを創始したり、漫画においてコマ割りを駆使してストーリーを表現する劇画のスタイルを確立させたりした人物などは、自分の作品のポイントに加えて、大幅な分野開拓者ポイントが獲得できます。
また、職業レベルが9に到達すると、歴史に残る大作を量産できるようになります。一回の転生で、1000年残る作品を10作創れれば、それだけで1億ポイント稼げるわけです。
科学系や技術系でも、後世の人々の考え方を規定する理論を開発したり(職業レベル9以上)、後世に受け継がれていく工法を開発したり、後世の人々の生活を一変させる発明をしたりする(職業レベル7以上)と大幅な加点があります。
鉄道や自動車、飛行機や電話の発明者とか、高層ビルの工法の開発者なんかは数千万ポイント稼いでいるはずです。
物理学を創始し、自然科学によって人々の生活を変えていけるということを後世に示した、I・N氏や、フリーエネルギーを開発し、黄金時代以降の文明の基本動力を提供したN・T氏などは、数百億ポイントを加算して、9次元に帰還しているはずです。
ポイントの稼ぎ方がちょっと異色なのは、政治系や軍事系の方々でしょうか。特に軍事系の方々は、まずは大幅なマイナスポイントを計上し、その後、死後の累積ポイントで稼ぐスタイルになります。
古代において、戦乱の後、ある地域を統一し、国家を創始して、その国が400年続いたとします。
統一戦争で100万人の犠牲者が出たとすると、その時点でこの人物はマイナス100万ポイントを背負っているわけです。
しかし、その後平和な時代が続いたとすると、戦乱が続いていた時の世界線と、統一王国ができた時の世界線の、人々の幸福度の差が、この人物に加算されます。
この王国の人口が3000万人いたとして、400年のうち、平和な期間が300年あったとすると、3000万×300×0.01で、9000万ポイントが加算されます。
差し引き8900万ポイントで、8次元入り、となるわけです。
このタイプの人は、「100万人〇しても、戦乱を統一すれば全部ちゃらだろ」みたいな感覚でやっていることが多く、目の前にいる人たちへの対応をほとんど考えていないような方もいます。
しかし仮に統一戦争で負けてしまい、そのままこの世を去ってしまったた時には、マイナス100万ポイントがそのまま差し引かれ、大きく霊格を落としてしまうことになります。
なかなか、ハイリスク・ハイリターンの職業であるといえるでしょう。
政治系の人でも、国家を発展させて、国民に恩恵を与えると、人口に応じたポイントが入ります。
何百年続く、新たな統治システムを開発すると、そのシステムが後世に与えた影響に応じて、時空累積ポイントが入ります。
共和制や、立憲君主制の発明、民主主義の発明、法治主義の発明、年金システムの発明などですね。
しかし、外交に失敗して国を滅ぼしてしまったり、闇の勢力に騙されて、国民を売り渡したりしてしまうと、莫大な累積マイナスポイントが来ます。
政治系・軍事系に共通の特徴は、本人の意図とは、ほぼ無関係ということです。国民のためを思ってやったことでも、後世に悪影響を与えればマイナスポイントが入り、私利私欲でやったことでも、結果的に国が発展すれば、プラスポイントが入ります。
さらにハイリスク・ハイリターンな職業は、思想系および宗教系です。
思想や宗教は、それを信奉した人物のすべての行動を拘束します。受け入れた人はその思想に基づいて、あらゆることを判断するようになるので、魂に与える影響が甚大です。
その人の人生全体を規定してしまうこともあるので、ポイントの最後の倍率が大幅に増加するのです。
芸術作品を見て感動した人の場合、最後に×0・01がかかりましたね。しかし、思想によってその人の全人生を規定すると、これが×1になったり、何転生もの間の考え方を変えてしまうと、これが×3になったり×4になったりします。倍率が高くなるわけです。
9次元の住人の8割以上が、この思想、宗教系であるのは、これが原因です。
たとえ宗教家J氏が、生前、信者が13人しかいなくて、そのうちの一人に裏切られて、罪人として磔となり、処刑された人生を送ったとしても、後世の人々の魂を救済し、神の心を伝えることに成功すれば、とんでもない時空累積ポイントが入ります。
2000年後の現代でもJ氏の信者は10億人は下らないようです。2000年間の累積で、350億人信者がいたとすると、350億×1で350億ポイント入ります。
J氏の教会は、早々と闇に乗っ取られ、悪魔崇拝の本拠地となってしまっていたようですが、このことによるマイナス50億ポイントを差し引いても、まだなお、末端にちゃんとした信者が多数おり、その方々を救済しておりますので、差し引き300億ポイントで、余裕の9次元入り、となるわけです。
逆にこの分野の方は、外した時の転落ぶりも強烈です。
例えば、共産主義思想を提唱したK・M氏は、もともと3000万ポイント所持の8次元の住人でした。
共産主義思想は、当時の資本主義の欠点を指摘し、それを改善することで過酷な労働を強いられている労働者を救う意図で作られたと考えられます。
思想自体もよくできていたので、多くの方に信奉され、それを統治原理とする国家も登場しました。
しかしその思想には、2か所ほど欠点がありました。全体から見るとほんのわずかなのですが、その2か所の欠点は致命的であり、結局それを信奉した国家は経済的に没落、多数の餓死者を出し、労働者の代表のはずの国家元首は独裁者となり、自国民の大量虐殺を行ってしまいました。
結局70年ほどで、共産主義思想は崩壊したのですが、その間累計で20億人ほどの人たちを闇に落とし、マイナス20億ポイントが計上されてしまったわけです。
いまでもまだ、共産主義を信奉し、世界覇権を唱える国家が残っておりますので、累計でマイナス30億ポイントぐらいになるでしょうか。差し引きマイナス29億7000万ポイントで、K・M氏は、神々の世界から一気に地獄の最深部に転落、というわけです。
これは地獄の持つ浄化能力をフル稼働させたとしても、果たして地球滅亡までに帰ってこれるか、というレベルです。
8・9次元から一気に地獄の最深部に落とされた、いわゆる「堕天使」は、歴史上たくさんいます。
これらはたいていの場合、統一戦争で負けてしまった軍事指導者、失政で国を滅ぼした政治的指導者、間違った思想で後世の人々を不幸にしてしまった思想・宗教系の指導者です。
これらの分野は、当たった時の加点が莫大な代わりに、外した時の失点も天文学的になってしまう、きわめてハイリスク・ハイリターンの職業であるということができると思います。
死んでからが本番
8次元、9次元の住人たちは、その加点のほとんどすべてが、死後数千年にわたる時空累積ポイントによるものであり、生前はマイナスである方も多数います。
彼らにとっては、まさに「死んでからが本番」です。
そのため、長年この世界にいる方々は、生きているうちにすでに自分の死後数百年、数千年後の世界のことを見据えて、様々な仕込みを行っていることが多いです。
戦乱を統一し、大帝国を作ったはいいものの、数十年で滅亡してしまうと、トータルポイントがマイナスになってしまうので、何百年も続くように、いろいろな仕掛けを作っておかなくてはなりません。
200年後にバカ王が生まれるから、彼がどんな馬鹿なことをしても国が滅びないように、独立した官僚機構を作って・・・なんて生前のうちにしっかり考えておかなければならないわけです。
また、世界宗教にはだいたい預言書がついていますね。あれはもちろん、自分の死後数千年後の信者に向かってのアドバイスを書いてあるわけです。
生前、まだ信者が数十人しかおらず、弾圧を受けている段階で、「私の死後2000年後に、私の教えが形がい化して、悪魔がのさばるから、その時はこうやって悪魔を見分けて、こうやって乗り切って、次の救世主がどこに生まれるから・・・」なんて感じで、数千年後の信者に対するアドバイスを一生懸命残さなくてはいけないわけです。
神々の世界に入ったら入ったで、いろいろ大変だ、ということが、お分かりいただけると思います。
また一般の人々と、神々の感覚は、だいぶかけ離れていることがわかりますね。この世界の住人にとっては、人間が考える道徳や倫理は、あまり意味を持たないようです。
文明の死刑執行人
というわけで、地球の人々と神々の感覚がいかにかけ離れているかを説明するために、地球独特のきわめて異色の霊人を紹介しておきたいと思います。
それは、霊界では「破壊の神」として知られているY氏です。旧約聖書において、主と呼ばれているあの方です。
Y氏の仕事は、「文明のリセット」です。得意技はみな〇しです。
闇の支配が完成し、人々が眠りについたとき、Y氏は地上に降り立ち、人類を滅亡させて、文明を滅ぼし、新たな文明を勃興させるのです。
彼が最近地上に降り立ったのは5000年前の中東です。あの地は今は砂漠ですが、当時は緑あふれる大地で、都市国家が林立し、宇宙人起源の科学文明が反映していました。地域全体で1億5千万人ぐらいが住んでいたでしょうか。
しかし人々は、文明による力を悪用し、闇に支配されて現在のDSがやっているようなことを一通り全部やっていました。ちょうどNWOが、完成した状態ですね。しかも覚醒者はごくわずかで、ほとんどの人が眠りを選択してしまっていたのです。
ここでY氏は、都市国家の指導者の一人として生まれ、核戦争を誘発させて都市国家群を壊滅させ、気象兵器を操作して、40日40夜にわたって豪雨を降らせ、洪水を起こして残った人々をみな〇しにします。
その後、わずかに残った人々で、新文明を勃興させ、現在に至る、というわけです。
ちなみにこの世を去った時点でY氏はマイナス1億5千万ポイントを背負っています。
しかし闇に支配されたままで5000年経過し、その間の人々が苦難にあえぐことによるマイナス100億ポイントを帳消しにし、さらに新たな文明の発展によって人々が得る100億ポイントを得て、合計200億ポイントを獲得し、差し引き198億5000万ポイントで9次元に帰還です。
闇に支配され、人々が眠りについた状態の文明は、滅亡させるのが愛である、というわけです。
闇に支配された状態にある旧地球ならではの仕事です。こうなってくると、もはや道徳・倫理ってなに?みたいな感じになっていますね。
これ以降は、ぜひともY氏の仕事がなくなるような、地球にしていきたいところです。